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皆さんこんにちは!
株式会社セントラルシール、更新担当の中西です。
いつも「防水工事雑学講座」をご覧いただき、ありがとうございます。
目次
今回は、これまでの住宅やマンションに続き、より規模の大きな「商業施設の屋上防水」と「地下室の外壁防水」の事例をご紹介します。大規模建築ならではの課題と工法選定のポイントを詳しく解説しますので、「うちのビルでも同じような対策が必要かも?」と想像しながらお読みください。
施設概要:築20年、延床面積約3,000㎡のショッピングモール
発生問題:屋上テナントの一部で雨漏りが頻発。テナント内天井や照明器具に水滴が落ちるなど、営業に支障が出ていた。
調査結果:既存の塩ビシート防水が紫外線劣化により硬化・亀裂を生じ、継ぎ目のシール部にも隙間が確認された。
事前調査とマーキング
ドローンと赤外線サーモグラフィで広範囲をスキャンし、隠れた浮きや劣化部を可視化。
問題箇所をカラーコーンでマーキングし、テナントへの影響範囲を最小化。
既存防水層の撤去
塩ビシートをはがし、下地モルタルの状態を確認。浮きや亀裂部はコンクリート打設で平滑化。
廃材は分別収集し、再資源化プラントへ搬出。
ウレタン密着工法の採用
下地プライマーを塗布後、自己接着性ウレタンを1層目に塗布。
中塗り・上塗りと重ねることで、シート防水以上の一体成型膜を形成。
シームレス構造のため継ぎ目からの漏水リスクを大幅に低減。
トップコートと歩行保護
UVカット機能付きトップコートを2回塗布し、紫外線・摩耗から保護。
テナント作業員や点検者向けに滑り止め機能付き保護シートを敷設。
雨漏りゼロ:大雨時の水たまりも解消され、テナントからは「営業中の雨でも安心」と好評。
メンテナンス性向上:次回点検時に目視で劣化を確認しやすいライトグレーのトップコートを採用。
施設概要:地下2階建てのオフィスビル(地下駐車場・機械室)
発生問題:地下1階の壁面に湿気・結露が発生し、塗装剥離やコンクリートの白華現象(エフロレッセンス)が見られた。
調査結果:外部地盤からの地下水浸透と、古いアスファルト防水層の劣化が主因。
地下水位測定と排水計画
現地ボーリング調査で地下水位を把握し、排水ポンプ設置位置を設計。
ビル外周に仮設排水路を構築し、工事中の浸水を防止。
既存防水層の剥離と下地処理
古いアスファルト防水を高圧洗浄機で剥離し、下地コンクリートのクラックをエポキシ樹脂注入で補修。
下地表面の浮き・剥離部はチッピングハンマーで除去し、均一な表面を形成。
塗膜防水+外貼りシート工法
下地プライマー塗布後、厚膜エポキシ塗膜防水を2層施工し、水密層を構築。
更に防根・耐候性を備えた防水シートを外貼りし、物理的な保護層を追加。
外部排水マットの設置
地盤側に排水マットを敷設し、地下水を迅速に集水・排水ポンプへ誘導。
排水マットの上に透水性保護土を戻し、外構舗装を復旧。
湿気・結露の解消:地下1階の湿度が施工前の80%台から50%台に低下。エフロレッセンスも完全に消失。
長期安定稼働:排水ポンプの自動運転化により、メンテナンスコストを削減。
第6回では、「防水工事における品質保証とアフターサービス」をテーマに、
品質試験(散水試験・水張り試験)の実施方法
保証期間と保証内容の設定ポイント
定期点検プランとメンテナンス契約の活用
など、施工後も安心を提供するための仕組みをご紹介します。どうぞお楽しみに!
株式会社セントラルシールでは、防水工事のプロフェッショナルとして、大小さまざまな建築物に最適なソリューションをご提案しています。
一緒に働いてくださる仲間も募集中ですので、「人柄」を重視する採用ページをご覧ください。
皆さまのご応募を心よりお待ちしております!